HUNTSMAN アミン製品ハンツマン
ハンツマンは、コーティング、電子機器、塗料、金属加工、洗浄剤などの多くの市場にサービスを提供する添加剤、中間体、硬化剤を組み込んだ置換プロピルアミンのシリーズを含む、幅広い特殊アミン製品をラインナップしています。
アミン各種は、アンモニアの水素原子を炭化水素基または芳香族原子団で置換した塩基性の強い溶媒で、硫化水素・炭酸ガスの吸収剤、油のしみ抜きや界面活性剤の原料として活用されています。
金属加工分野では、pH調整剤、乳化剤、防錆剤、キレート剤、酸の中和剤として使用されています。
汎用アミン以外にも、 DGA(ジグリコールアミン)やJEFFAMIN(ジェファーミン)、JEFFADD(ジェファード)等ポリエーテルアミンやジアミン、トリアミンの様な特殊アミンも取り揃えています。
エチレンアミン
ハンツマンは、エチレンアミンの世界的なトップメーカーです。各種エチレンアミンは、極めて反応性豊かな第1級及び第2級アミノ基を持ち、多くの化合物と反応します。EDC、アンモニア、苛性ソーダを主原料として生産され、潤滑油・燃料添加剤、アスファルト添加剤、エポキシ硬化剤、湿潤強度樹脂、キレート剤、殺菌剤などの幅広い製品用途にご利用いただけます。
代表性状
製品名 | CAS | 沸点 | Mol. | 引火点 | pKa |
20℃ | ℃ | Wt. | TCC (℃) | ||
エチレンジアミン(EDA) Ethylenediamine (EDA) | 107-15-3 | 116.9 | 60.1 | 43 | 4.1 |
ジエチレントリアミン(DETA) Diethylenetriamine (DETA) | 111-40-0 | 206.7 | 103.1 | 102 | 4.1 |
トリエチレンテトラミン(TETA) Triethylenetetramine (TETA) | 112-24-3 | 276.5 | 151f | 118 | 4.2 |
テトラエチレンペンタミン(TEPA) Tetraethylenepentamine (TEPA) | 112-57-2 | 332 | 200f | >177 | 4.2 |
エタノールアミン・アルキルアルカノールアミン
ハンツマンのアルキルアルカノールアミンは、アルカン骨格にヒドロキシ基とアミノ基を持つ有機化合物です。ガス吸着、ポリウレタン触媒、塗料やコーティング、繊維軟化剤、水処理、製紙など、様々な用途でご使用いただいています。
金属加工油の原料としても多くご使用いただいており、様々な種類から金属腐食防止性、pH持続性、防腐・防錆性の高い、特徴のある製品のラインナップが可能です。また、ジグリコールアミン(DGA)は、モノイソプロパノールアミン(MIPA)(4%以上を含む)が劇物指定されたことからMIPA代替としての活用が期待されています。
代表性状
製品名 | CAS | 沸点 | Mol. | 引火点 | pKa |
℃ | Wt. | TCC (℃) | |||
モノエタノールアミン (MEA) Monoethanolamine (MEA) | 141-43-5 | 170.5a | 61.08 | 95b | ― |
ジエタノールアミン(DEA) Diethanolamine (DEA) | 111-42-2 | 269a | 105.14 | 154b | ― |
トリエタノールアミン (TEA) Triethanolamine (TEA) | 102-71-6 | 360a | 149.19 | 201b | ― |
ジメチルエタノールアミン (DMEA) Dimethylethanolamine (DMEA) | 108-01-0 | 134.6 | 89.14 | 105c | 10.3 |
N-メチルジエタノールアミン (MDEA) N-methyldiethanolamine (MDEA) | 105-59-9 | 247.3 | 119.1 | 101b | ― |
モノメチルエタノールアミン (MMEA) Monomethylethanolamine (MMEA) | 109-83-1 | ― | 75.1 | 71.1b | ― |
ジグリコールアミン(DGA®) DIGLYCOLAMINE® Agent 2-アミノエトキシエタノール 2-(2-aminoethoxy)ethanol | 929-06-6 | 221a | 15.14 | 124b | 9.5 |
アミノエチルエタノールアミン(AEEA) Aminoethylethanolamine (AEEA) | 111-41-1 | 243 | 104.2 | >149 | 4.5g |
モルホリン
ハンツマンは、モルホリンやモルホリン誘導体の生産における世界的なリーダーで、幅広くの種類を取り揃えています。モルホリンは、シクロヘキサンの向かい合わせになった炭素の1つを窒素で、1つを酸素で置換した構造をもつ複素環式アミンです。
水溶性が高いことから医薬の部分構造としてよく導入されており、腐食防止剤、光学増白剤、繊維潤滑剤、軟化剤、酸化防止剤、可塑剤、防腐剤、防錆剤の原料として用いられ、電子機器、印刷染料、医薬品、ウレタン触媒、繊維溶剤などの多様な市場で使用されています。
N-エチルモルホリン(NEM) は,モルホリンをエチル化して得られるもので、モルホリン同様水とは任意に混ざり合い、ワックス,染料,カゼイン等をよく溶かします。ポリウレタン発泡用触媒や、4級アンモニウム塩として、殺菌剤や繊維仕上げ材の原料として用いられます。モルホリン(6%以下を含有するものを除く)が劇物指定されたことからモルホリン代替としての活用が期待されます。
代表性状
製品名 | CAS | 沸点 | Mol. | 引火点 | pKa |
℃ | Wt. | TCC (℃) | |||
モルホリン (MOR) Morpholine (MOR) | 110-91-8 | 128.3a | 87.12 | 35 | 8.45 5.64g |
N-メチルモルホリン (NMM) N-methylmorpholine (NMM) | 109-02-4 | 115.6 | 101.15 | 61c | 7.5 |
N-エチルモルホリン (NEM) N-ethylmorpholine (NEM) | 100-74-3 | 138.3a | 115.18 | 90c | 7.8 |
N-メチルモルホリン オキシド、水溶液 (NMMO) N-methylmorpholine oxide,aqueous solution (NMMO) | 7529-22-8 | 118.5h | 117.2 | ― | ― |
ピペラジン
ピペラジン複素環式アミンの一つで、シクロヘキサンの向かい合わせになった2つのメチレン基をNHで置換した構造をもちます。水やエチレングリコールに可溶ですが、ジエチルエーテルには不溶です。
空気から湿気や二酸化炭素を吸収しやすいという特徴を持ち、エポキシ樹脂硬化剤、キレート剤、潤滑油添加剤、アスファルト添加剤、界面活性剤などに利用されます。その他、医薬の部分構造としてもよく利用されています。
代表性状
製品名 | CAS | 沸点 | Mol. | 引火点 | pKa |
℃ | Wt. | TCC (℃) | |||
N-アミノエチルピペラジン (AEP) N-aminoethylpiperazine (AEP) | 140-31-8 | 222.0 | 128.8 | >99 | 4.4g |
ジメチルピペラジン (DMP) Dimethylpiperazine (DMP) JEFFCAT® dimethylpiperazine | 106-58-1 | 131 | 114.2 | 72c | 8.2 4.1 |
置換プロピルアミン
置換プロピルアミンはアルキルアミンの1つです。DMAPA(ジメチルアミノプロピルアミン)は主に、シャンプーやボディソープなどのパーソナルケア製品に補助界面活性剤として使われています。
その他、染料中間体、潤滑油添加剤、電気メッキ、ゴムなどのカップリング剤として等様々な用途にご利用いただいております。
代表性状
製品名 | CAS | 沸点 | Mol. | 引火点 | pKa |
℃ | Wt. | TCC (℃) | |||
ジメチルアミノプロピルアミン (DMAPA) Dimethyaminopropylamine (DMAPA) | 109-55-7 | 134.9a | 102.18 | 29 | 3.4g 5.3g |
メチルオキシプロピルアミン (MOPA) Methyoxypropylamine (MOPA) | 5332-73-0 | 118.7a | 89.1 | 30e | 3.9g |
アミノプロピルモルホリン (APM) Aminopropylmorpholine (APM) | 123-00-2 | 224.1a | 144.22 | 88e | 10.0 |
JEFFCAT®シリーズ ターシャルアミン
JEFFCAT®シリーズは、低臭気・低揮発性が特徴の環境対応型反応性特殊触媒です。
JEFFCAT® DMCHA触媒は、強塩基性のアミン触媒でバランスのとれた、費用対効果の高い第三級アミンです。幅広い硬質・半硬質ウレタンフォームに推奨されています。ほとんどのポリオールや有機溶剤に容易に溶解しますが、水には基本的に不溶です。
冷凍システムでは優れた流動性を発揮し、非常に安定したリキッドスプレーシステムを実現します。B化合物の安定性に優れており、ポリオールとのバッチ処理、または個別計量が可能です。
代表性状
製品名 | CAS | 沸点 | Mol. | 引火点 | pKa |
℃ | Wt. | TCC (℃) | |||
N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン(DMCHA) N,N-Dimethylcyclohexylamine (DMCHA) | 98-94-2 | 160 | 127.2 | 40b | 10.0 |
ペンタメチルジエネレトラミン (PMDETA) Pentamethyldiethlenetramine (PMDETA) | 3030-47-5 | 201 | 173.3 | 83.3b | 9.1 8.0 2.4 |
テトラメチルビス(アミノエチル)エーテル (ZF-20) Tetramethyl bis(aminoethyl)ether (ZF-20) | 3033-62-3 | 189 | 160.3 | 69 | 10.1 7.6 |
DMDGA™N、N-ジメチル-2(2-アミノエトキシ) エタノール(ZR-70) DMDGA™ N,N-dimethyl-2(2-aminoethoxy) ethanol (ZR-70) | 1704-62-7 | 201 | 133.2 | 93 | 9.1 |
テトラメチルジプロピレントリアミン (Z-130) Tetramethyldipropylenetriamine (Z-130) | 3855-32-1 | 222 | 187.3 | 190b | 9.9 8.5 7.2 |
ペントラメチルジプロピレントリアミン (ZR-40) Pentramethyldipropylenetriamine (ZR-40) | 6711-48-4 | 227 | 201.4 | 92b | 9.7 8.4 7.4 |
ベンジルジメチルアミン(BDMA) Benzyldimethylamine (BDMA) | 103-83-3 | 180 | 135.2 | 54 | ― |
JEFFAMINE®シリーズ
ポリオキシアルキレンアミン、ポリエーテルアミン
ハンツマンは、世界で最大のポリエーテルアミンメーカーです。JEFFAMINE®シリーズは様々なポリエーテルアミンをラインナップしています。モノアミン、ジアミン、トリアミンをポリエーテル骨格に結合させ、エチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)、またはこれらの混合物をベースに採用しています。
最近では、二級ポリエーテルアミン、ヒンダードポリエーテルアミン、高コンバージョンポリエーテルアミン、ポリテトラメチレングリコール(PTMEG)をベースとしたポリエーテルアミンの添加により、このユニークな製品群の有用性が高まっています。
JEFFAMINEポリエーテルアミンは、典型的なアミン反応を経て、柔軟性、靭性、低粘度、低着色性を付与しています。分子量、アミンの機能性、繰り返し単位の種類、および分布の広い範囲は、新しい化合物や混合物の設計に柔軟性を提供することができます。
風防成形、フローリング、塗料コーティング、燃料・潤滑油添加剤、ポリウレタンフォームの原料として使用されています。
代表性状
製品名 | CAS | 級数 | アミノ 基官 能基数 | Mol. | 活性水素当量 | 密度 | 引火点 | pKa |
化学名 | Wt. | g/eq | 25℃ g/ml | TCC (℃) | ||||
JEFFAMINE® M-600 ・ポリエーテルアミン ポリエーテルモノアミン ・O-(2-アミノプロピル)-O′-(2-メトキシエチル) ポリプロピレングリコール | 83713-01-3 | 1 | 1 | 600f | 291 | 0.979 | 265b,c | ― |
JEFFAMINE® M-1000 ・ポリエーテルアミン ポリエーテルモノアミン ・O-(2-アミノプロピル)-O′-(2-メトキシエチル) ポリプロピレングリコール | 83713-01-3 | 1 | 1 | 1000f | 489 | 1.066 (38℃) | 208b,c | ― |
JEFFAMINE® D-230 ・ポリエーテルジアミン ・ポリオキシプロピレンジアミアン | 9046-10-0 | 1 | 2 | 230f | 60 | 0.948 | 121b | 9.46 |
JEFFAMINE® D-400 ・ポリエーテルジアミン ・ポリオキシプロピレンジアミアン | 9046-10-0 | 1 | 2 | 400f | 115 | 0.972 | 163b | 9.51 |
JEFFAMINE® D-2000 ・ポリエーテルジアミン ・ポリ(プロピレングリコール)ジアミン | 9046-10-0 | 1 | 2 | 2000 | 514 | 0.991 | 186b | 8.65 |
JEFFAMINE® T-403 ・ポリエーテルトリアミン ・トリメチロールプロパンポリ (オキシプロピレン)トリアミン | 39423-51-3 | 1 | 3 | 440 | 81 | 0.978 | 196b | 9.23 |
JEFFAMINE® T-3000 ・ポリエーテルトリアミン ・グリセリルポリ (オキシプロピレン) トリアミン | 64852-22-8 | 1 | 3 | 3000f | 530 | 0.996 | 235b | ― |
JEFFADD® MWシリーズ
金属加工油用途向け スペシャリティポリエーテルアミン
ハンツマンのJEFFADD® MWシリーズのアミンは、バッファリングを超えて、お客様のアプリケーションの特定のニーズを満たすのに役立つ幅広い利点をご提供致します。
金属加工用途では、金属加工プロセスの出力に影響を及ぼす可能性のある液体の pH 緩衝、アルカリ性、および腐食制御のためにアミンが使用されます。
アミンの慎重な選択は、所望の流体性能を達成するために非常に重要です。フォーミュレーターは、性能基準に加えて、環境、健康、安全性の懸念を考慮しなければなりません。
代表性状
製品名 | CAS | 級数 | アミノ 基官 能基数 | Mol. | 粘度 | 凝固点 | 引火点 | pKb | pH緩衝 | 総アルカリ度 |
化学名 | Wt. | cSt,25℃ | ℃ | TCC (℃) | mL of 1.0 NHCI between pH8-10 | mg of KOH/g | ||||
JEFFADD® MW-703 JEFFAMINE® T-403 ・ポリエーテルトリアミン ・トリメチロールプロパンポリ (オキシプロピレン)トリアミン | 39423-51-3 | 1 | 3 | 440 | 72 | <-20 | 196 | 4.72 | 4.8 | 431.5 |
JEFFADD® MW-740 ・N-3-ジメチルアミノプロピル-N、N, N-トリメチルプロパン-1,3-ジアミン ・ペンタメチルジプロピレントリアミン | 3855-32-1 | 3 | 3 | 201 | 3 (23℃) | -78 | 92 | 4.30 | 7.9 | 933.6 |
JEFFADD® MW-750 ・1-(ビス(3-(ジメチルアミノ)プロピル)アミノ) -2-プロパノール | 16499-88-0 | 3 | 3 | 245 | 16.83 (20℃) | <-20 | 141 | 4.08 | 5.6 | 658.1 |
JEFFADD® MW-750 ・3-ブトキシプロピルアミン | 16499-88-0 | 1 | 1 | 131 | 2 | -47 | 64 | 4.23 | 2.9 | 456.1 |
DCHA(ジシクロへキシルアミン)やモルホリンに引き続いて、MIPA(モノイソプロパノールアミン)も劇物に指定されました。 (2020年7月)
HUNTSMAN(ハンツマン)社のアミンは、同等以上の性能で代替可能なアミンのラインナップを多数取り揃えております。)
HUNTSUMAN(ハンツマン) 特殊アミンラインナップ
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